水銀灯をLEDに交換する方法は?DIYできる・専門業者に依頼すべきケースを解説
2025.07.26

工場や倉庫、屋外施設などで長く使用されてきた水銀灯ですが、2020年の生産終了により、故障時の交換が大きな課題となっています。
水銀灯からLEDに切り替え作業は避けられない流れとなり、多くの事業者様が対応を迫られている状況です。
交換すると、電気代やメンテナンスコストの削減などのメリットがありますが、どのように進めるべきか悩まれる方はいませんか?
そこで本記事では、水銀灯からLEDへの具体的な交換方法やDIYで可能なケース、専門業者に依頼すべきケースについて詳しく解説します。
また、業者選びのポイントもご紹介しますので、これから照明のLED化を検討されている方はご参照ください。
株式会社パーソナルネクストは、関東全域でLED交換作業に対応しています。国家資格を持つ電気工事士による安全な施工が可能です。
無料見積もりも実施しているため、水銀灯のLED化をご検討の方は、ぜひお問い合わせください。
水銀灯をLEDに交換する方法は?
水銀灯をLEDに交換するには、下記5つのステップ通りに進めます。
- 事前準備をする
- 電源を遮断し安全を確保する
- 水銀灯を取り外す
- LED照明の取り付け
- 動作を確認する
それぞれの工程で注意点があるため、順番に見ていきましょう。
1.事前準備をする
水銀灯からLEDに交換する前に、適切な事前準備が不可欠です。
まず、既存の水銀灯の種類とワット数を確認しましょう。一般的に、工場や倉庫では400W、250W、200Wなどの高ワット水銀灯が使用されている場合が多いと言えます。
次に、口金のサイズやタイプの確認です。多くの水銀灯は、E39(大型口金)やE26(一般的な口金)を採用しているため、このタイプに対応したLED照明を選ぶ必要があります。
また、作業に必要な工具としてドライバーや絶縁テープ、配線作業用のニッパーなどを用意します。高所作業の場合は、安定した脚立を準備することも忘れないでください。
2.電源を遮断し安全を確保する
安全な作業環境の確保は、最も重要なステップです。漏電や感電事故の危険を避けるため、必ず電源ブレーカーを落として電源を完全に遮断してください。
また、誤って電源が入れられないように、作業中であることを示す表示を出しておくと安心です。
次に、作業に適した足場を確保します。特に天井が高い場所に設置されている水銀灯の場合、適切な高さの脚立や足場を用意し、床面が滑りにくい状態にしておきましょう。
作業時は手袋を着用して感電や怪我を防ぎ、高所での作業ではヘルメットや安全帯など適切な安全用具を必ず使用します。
3.水銀灯を取り外す
安全性を確保できたら、実際の取り外し作業に移りましょう。落下させないように、水銀灯のカバーを慎重に取り外します。
次に、水銀ランプ本体を取り外しますが、この際に割れないように細心の注意を払ってください。水銀ランプが割れると、有害物質が飛散する恐れがあるからです。
器具全体を交換する場合は、取付金具を外し、配線の接続状態を確認・記録しておくことをおすすめします。
取り外した水銀灯と安定器は産業廃棄物に該当するため、適切な処理業者に依頼するか、自治体のルールに従って処分します。無責任な廃棄は環境汚染につながるため、注意してください。
4. LED照明の取り付け
ここから、LED照明の取り付け作業です。器具交換の場合は、新しい取付金具を設置し、既存の配線と新しいLED照明器具の配線を接続します。
接続の際は、電線の外側を覆っているビニールやゴムの部分を、工具を使って丁寧に取り除き、中の金属線を露出させます。そして、確実に接続した後、絶縁テープでしっかりと絶縁処理を施すことが重要です。
一方、ランプのみを交換する場合は、LED電球のタイプによって作業が異なります。安定器互換型のLEDならば、単純にランプを交換するだけです。
また、安定器バイパス型のLEDを使用する場合は、既存の安定器を切断して電源線とLED電球を直結させる作業が不可欠です。
この作業は電気工事士の資格が必要となるため、資格を持たない方は専門業者に依頼しましょう。いずれの方法でも、配線接続後はLED照明をしっかりと固定し、カバーを元通りに取り付けたら完了です。
5. 動作を確認する
全ての作業が完了したら電源を入れ、LED照明が正常に点灯するか確認します。この際、チラつきや異音がないか、明るさは十分かなども合わせてチェックしましょう。
初期不良の可能性もあるため、しばらく点灯させた状態で異常がないことを確認することも大切です。動作確認が完了したら、作業記録を残しておくと今後のメンテナンスに役立ちます。
水銀灯からLEDへの交換工事でお困りでしたら、株式会社パーソナルネクストにご相談ください。
関東地方全域で対応可能で、LED交換工事を取付から保守まで一貫して対応しています。国家資格である電気工事士を保有したスタッフが在籍しているため、安全かつ確実な工事をお約束します。
水銀灯をLEDに交換する作業はDIYで可能?
水銀灯からLEDに交換する作業が自分でできるかどうかは、状況や設置条件によって変わってきます。
例えば、バラストレス水銀ランプは安定器が内蔵されているタイプのため、比較的容易に自分で取り付けることが可能です。特に天井が低く、標準的な脚立で届く高さに設置されている場合は、DIYで交換することを検討できます。
▼バラストレス水銀ランプの一例
引用:日立グローバルライフソリューションズ株式会社の公式サイト
また、安定器互換型のLED電球を選べば、電気工事の知識がなくても交換できる場合があります。この機種は、既存の水銀灯の安定器をそのまま使用できるように設計されたLED電球です。
従来の水銀灯をそのまま取り外し、新しいLED電球を差し込むだけで交換できます。特に、配線工事は必要ありません。
ただし、高所に設置されている場合や安定器バイパス工事が必要な場合は、安全面や技術面からプロの業者に依頼してください。DIYによる作業は、あくまでも安全な環境と適切な知識がある場合に限定されます。
水銀灯をLEDに交換する作業を専門業者に依頼する場合
水銀灯からLEDへの交換作業は、多くのケースで専門業者に依頼するのが望ましいと言えます。
特に、高所に設置されている水銀灯の交換は、転落事故のリスクが高く、安全面から専門の技術と経験を持つ業者に任せるべきです。プロは適切な安全装備と専用の高所作業機材を持っており、安全かつ効率的に作業を完了させられます。
また、安定器バイパス工事が必要な場合は、法律上、電気工事士の資格を持つ業者に依頼することが必須です。不適切な電気工事は火災や漏電の原因となり、生命や財産に関わる重大な事故につながる恐れがあります。
専門業者に依頼する大きなメリットは、豊富な作業経験があるため効率的に進められる点です。効率的な作業計画を立てた上で、適切な人員配置で、施設の業務への影響を最小限に抑えながら迅速に作業を完了させられます。
株式会社パーソナルネクストでは、関東全域において国家資格を持つ電気工事士が、安全かつ確実な水銀灯からLED照明に交換します。
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水銀灯をLED照明に交換するメリット
水銀灯をLED照明に交換すると、以下のようなメリットがあります。
- 水銀灯の生産終了に伴うリスクを回避できる
- 電気代が節約できる
- メンテナンスコストを減らせる
- 虫が寄りつかない
これらのメリットを総合的に考えると、初期投資はかかるものの、長期的な視点では大きなコスト削減につながります。詳しく見ていきましょう。
水銀灯の生産終了に伴うリスクを回避できる
水銀灯の生産・販売が、2020年6月に終了しました。「水俣条約」と呼ばれる国際条約に基づく措置で、環境中の水銀による汚染を防止するための世界的な取り組みの一環です。
水銀灯の器具耐用年限は、一般的に8~10年と言われていますが、すでに新しい水銀灯に交換できない状況です。
現在使用中の水銀灯が故障した場合、同等品に交換できず、照明が使用できなくなるリスクがあります。特に、工場や倉庫などの産業施設では、照明の不足は作業効率の低下や安全性の問題にもつながります。
このような事態を避けるためにも、計画的にLED照明に切り替えることが重要です。
電気代が節約できる
LED照明への交換による最も大きなメリットが、電気代の大幅な削減です。水銀灯と比較して、LED照明は消費電力が約70~80%も削減できます。
具体的な例として、400Wの水銀灯を100W相当のLED照明に交換した場合、年間約1万円以上の電気代削減が可能です。1日10時間、年間300日使用すると仮定すると、1台あたりの年間削減額は約10,800円(電気料金30円/kWhの場合)も安くなります。
複数の照明器具を使用している工場や倉庫では、この削減効果が何十万円、場合によっては何百万円になるケースも少なくありません。
特に24時間稼働の工場や倉庫、長時間営業の商業施設など、照明の稼働時間が長い施設ほど節約効果は顕著になります。年間を通じて考えれば、初期投資費用を短期間で回収できる可能性も高いです。
メンテナンスコストを減らせる
LED照明の寿命は約40,000時間と、水銀灯の約12,000時間と比較して約4倍も長寿命です。長寿命化によって交換作業の頻度が大幅に減少するため、特に高所に設置された照明器具のメンテナンスコストを大きく削減できます。
水銀灯では定期的に交換する必要がありましたが、LED照明では交換頻度が減ることで、交換に関する人件費や部品代を大きく減らせます。例えば、1日10時間使用する環境では、水銀灯なら約3年で交換が必要になりますが、LED照明なら約11年使用できる計算です。
また、故障率が低く、突発的な照明切れによる業務中断リスクも低減できます。工場の生産ラインや商業施設など、照明の不具合が直接業務に影響する場所では、大きなメリットです。
虫が寄りつかない
意外と見落とされがちなLED照明の利点として、虫が寄りつきにくい点があります。
従来の水銀灯は紫外線を多く発生させるため、虫を引き寄せやすいデメリットがありました。多くの昆虫は紫外線に誘引される性質がありますが、LEDはほぼ紫外線を出さないため虫が寄りにくくなります。
特に食品工場や飲食店では、虫の侵入防止が衛生管理の要です。LED照明の使用で虫の集まりが減少し、製品や調理場の衛生状態が向上します。異物混入リスクも低減されるため、食品業界で高く評価されています。
また、水銀灯では照明カバー内に虫の死骸が溜まりやすく定期清掃が必要でした。
しかし、LED照明ではこの問題が減少し、特に高所照明の清掃作業が簡略化されるため、施設の美観維持につながります。
水銀灯をLEDに交換する業者のおすすめの選び方
水銀灯からLED照明に交換する際、適切な業者選びが大切です。ここでは、業者選びの重要なポイントを3つ紹介します。
- LEDの交換実績があるか
- 対応エリアに入っているか
- 相手目線の動きができるか
詳細は以下の通りです。
LEDの交換実績があるか
業者選びで最も重視すべきは、施工実績です。
対応実績が豊富な業者ほど工事のミスが少なく、トラブル対処も的確にできます。その理由は、さまざまな現場状況や器具タイプへの対応経験が蓄積されているからです。
高所施工や特殊な配線作業など、水銀灯からLEDへの交換には多様な技術が必要です。経験豊富な業者であれば、トラブルなく工事できる可能性が高まります。
オフィスや工場、店舗などでの交換を希望する方は、同じような環境での実績があるかを確認することが重要です。例えば、工場の高天井照明と店舗の照明では施工方法が大きく異なるため、自分の環境に近い施工経験があるかどうかを確認しましょう。
対応エリアに入っているか
見落としがちですが、業者の対応エリアは確認する必要があります。見積もりを依頼した後に「対応エリア外」と断られるケースもあるため、事前にチェックするのがおすすめです。
また、自宅や会社、工場から近い業者を選ぶことで、緊急時の対応も迅速に実施してもらえる可能性が高まります。施工後のアフターフォローやメンテナンスの際にも、比較的早い対応が可能です。
パーソナルネクスト社であれば関東全域で対応可能であり、広範囲のサービス提供が特徴です。無料で見積もりを希望する方は、下記よりお問い合わせください。
相手目線の動きができるか
業者選びの際に見逃せないのが、顧客視点で提案できるかどうかです。顧客の使用環境や予算に合った最適な提案ができる業者を選ぶことで、無駄な費用を抑えながらスムーズに交換作業が完了します。
単に既存照明をLEDに置き換えるだけでなく、照明の配置や明るさの最適化まで考慮した提案ができる業者が理想的です。
特に重要なのは、単なる工事費だけでなく、電気代削減効果や補助金活用など総合的な視点でアドバイスしてくれるかどうかです。長期的な節約効果や利用可能な補助金について詳しい業者であれば、投資回収計画も含めた提案が期待できます。
まとめ:水銀灯をLEDに交換して電気代とメンテナンスコストを削減しよう
水銀灯からLED照明に交換する作業は、急ぎで対応することをおすすめします。すでに水銀灯の生産が終了しているため、故障した際に同等品に交換ができず、施設の照明環境に大きな支障をきたす恐れがあります。
計画的な対応が遅れると、突然の照明切れによる業務停止や安全面のリスクが高まる点に注意してください。
電気代の70〜80%削減やメンテナンス頻度の大幅減少など、長期的に見れば大きなコスト削減につながります。
信頼できる地域の業者を見つけて、対応しましょう。LEDの交換実績が豊富で、お客様の視点に立った提案ができる業者を選べると、ストレスが少なくなります。
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